新型栄養失調という言葉を聞いたことがありますか?3年前くらいからチラホラと耳にするようになりました。
以前は、栄養失調といえば、食べるものがないことで栄養が取れない状況をさしました。
しかし、今の日本では食べるものがないわけではありません。
食べる物はたくさんあるけれど、情報もたくさんありすぎて迷ってしまいます。
- 肉は良くない
- ごはんはよくない
- 卵は良くない
- 食べ過ぎはよくない
こんな健康意識が独り歩きして、高齢者の独り暮らしや若い女性に蛋白質の不足による栄養不足がめだってきています。
新型栄養失調になるとどうなる?
カロリーは足りているのに、栄養が足りていないという状況があります。
蛋白質の不足により筋肉の分解がすすむことでおこる転倒などの事故
血管の機能低下による動脈硬化による脳梗塞や脳卒中
こうしてみると、人ごとではありませんね。
太る=健康によくない
もちろん、これは肥満が生活習慣病の一つになっていることからも間違いではありません。しかし、働き盛りの年代のコンビニ利用・ダイエットに敏感な女性・1人暮らしの高齢者などの場合は、減らしすぎることで新たな問題が表面化しているんです。
まず、自分はあてはまるかチェックしてみましょう。
新型栄養失調のチェック
- 肉は脂身があるから食べないようにしている
- ごはんは太るから食べない
- 卵はコレステロールが高いから食べない
- 野菜は、ほとんど食べない
- コンビニやインスタント食品をよく利用する
- 栄養ドリンクやスポーツ飲料をよく飲む
いくつあてはまるからダメという物ではありません。
当てはまった項目にはどんな注意が必要かをみてみましょう。
肉は脂身があるから食べないようにしている
お肉に注意をしている方は、脂身=太るというイメージがあるのかもしれません。
もちろんお肉をたくさん食べすぎることで高脂血症につながる心配もあります。
高齢者の場合は、良質のたんぱく質源である肉の摂取が健康に一役買っていることも間違いありません。
お肉だけでなく魚なども含めた、たんぱく質食品が不足すると、筋肉の減少も考えられます。取り過ぎはよくありませんが、減らしすぎも要注意です。
赤身のお肉(モモ・ヒレなど)・皮なしの鶏肉を60g~100g程度・魚一切れを食べるのがオススメです。
【参考】
ファミレスのステーキなどは、100g・150g・200gとボリュームのあるみばえになっています。育ち盛りの若者でない限りは、成人でも一回100g程度が健康への目安かなと思います。
ごはんは太るから食べない?
糖質制限が脚光をあび、悪者のようになってしまった感じがあるごはんですが、決して悪者ではありません。ただ、取り過ぎると、悪者に変わるということは知っておきたいです。
逆に、ごはんを食べないようにして、カロリーを減らしすぎてしまうことのないように、ごはんを減らした場合は、その分おかずの種類を増やすのがオススメです。
卵はコレステロールが高いから食べない
確かに、卵の黄身にはコレステロールが多く含まれています。しかし、コレステロールは体の中でも作られます。食事由来のものはそれほど多くはありません。
コレステロールに関しても、今までは摂りすぎの弊害を強く言われていましたが、2015年度の栄養摂取基準からは、目標量はなくすことが言われています。
卵ばかり食べるのはいけませんが、気にしすぎても意味はありません。
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「野菜は食べてもサラダだけ」は要注意
今、お肉より野菜の方が高くなっています。手軽に食べられる野菜としてカット野菜もありますが、カット野菜は量が食べられないのが残念なところです。
野菜を食べることによって、食物繊維やビタミン・ミネラルをが補給されます。これが減ってくると、便秘や下痢といった症状も出てきます。
毎食100g・目標1日300g~350gの野菜を食べるようにしたいものです。
カット野菜は、一袋全部食べても130g~160g・おでんの大根2個食べたら200g。
これを見てわかるように、生野菜だけではどうしても野菜の量を摂ることができません。コンビニのカット野菜はたくさん食べているように思えますが、ゆでると一握り程度になってしまいます。
私も、時々カット野菜は利用します。でも毎食はイヤです(´д`)
毎食カット野菜ではなく、ゆでて食べる野菜や、良く噛まないと食べられない野菜も、食べるようにしたいですね。
コンビニやインスタント食品など加工食品
もちろん、これらの食品が悪いということではありません。私もお昼ごはんによく利用させてもらいます。
ただし、食事がコンビニやインスタント食品ばかりになると、問題があります。
それは、加工に使われているリンなんです。
リンが体の中に増えると、カルシウムを減らす働きがあります。難しい部分ははぶきますが、リンをたくさん食べていると知らない間にカルシウム不足になっている場合があるということですね。
最近、足がよくつるという方は、カルシウム不足を疑ってみてくださいね。
栄養ドリンクやスポーツ飲料をよく飲む
これらに共通するのは、糖質が多いということ。ラーメンやアルコールも同じですが、糖質は体の中でエネルギーとなって利用されます。しかし、体の中で代謝されるためには、ビタミンB群が必要となります。
ビタミンBが不足していては、摂った糖質はすべて使われずに脂肪細胞に変わると思うと、ちょっとコワイです。
自分は、ちゃんと食事をしているから大丈夫と思っていても、同じ物ばかり食べていると、意外な落とし穴があることもあります。
体に良くない物もちょっとなら、それほど気にすることはありません。でも、そればかりになると問題があるということですね。色々な物を、まんべんなく食べるのが一番の上手な食べ方です。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。
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